【マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス】PS3/アドベンチャー?
正直、最近はこれをゲームと呼ぶのかと疑問に思えたソフト。
まず、スクリーンショットや内容説明を見た限りではプレイヤーがどんなことを
するのかがほぼ見えてこない。例えばアクションだったらゴールを目指すとか、
アドベンチャーだったらコマンドを選択して冒険を進めていくとか……ていうか
ジャンルにはアドベンチャーと区分されているものの、体験版を進めてみた限り
プレイヤーがやることはムービーっぽいものを見ながらテキストを読むだけ。

筆者は原作(小説とアニメがあるらしい)を全く知らずこの体験版を確認したが、
どんなゲームなのかを判断することは難しかった。
ちなみにPSNでの内容説明は下記の通り(2013.6.20現在)。
複数メディア展開を前提に組み立てられた物語は、原作小説やテレビアニメだけでは 本当の完結を迎えません。『トータル・イクリプス』の物語がどういう結末を迎えるのか、 それを知ることができるのはプレイした人のみ! 体験版をお試しあれ!……最初にも触れたが、ゲームとしてなにをするのかが記述されていない。
ここでのプレイというのはおそらく体験版と銘打たれたプロローグじみたものを
観る(読む)ことだけで、気に入ったら本編を買ってくださいということなのだろう。

パッケージイラストからは女の子の方が目立つからか相方は「ギャルゲー」と
イメージしたそうなのだが、筆者はロボット(作中では戦術機と呼ぶらしい)が
スクリーンショットで確認できたことから「戦術機というロボットで戦うのか」と
最初からとんでもなく誤った第一印象を抱いてしまった。詳しい確認もせずに
勝手なイメージを持った自分が悪いのだが、如何せんゲームの内容自体を
明確に説明していないこと、そしてなによりプレイヤーがすることはCGを観る・
テキストを読むだけで、プレイヤーの意思が反映されるのはその操作だけと、
そもそもゲームと呼べるものなのかと感じたことから不信を抱いてしまった。
自分の中でアドベンチャーゲームというのはいわゆる冒険の仮想体験であり、
古いゲームではコマンド選択していき謎解きを中心に進めていくもの、これに
アクション要素が入ってくると広大な舞台を探検していくものが挙げられる。
さて、このソフトはどちらにも当てはまらないと思われる。
もっとも本編には進めていく途中で選択肢が出てきたりするかもしれないが、
少なくともプレイヤーの意思がコントローラの操作以外で大きく反映される
ポイントがあるとは少々考えにくい。内容説明から考察らしきことをしてみると、
小説やアニメとは違った形での物語の感じ方としてビジュアルノベル(?)的な
手法で「複数メディア展開」を図ったのだろう。本編はどうなのかわからないが
体験版の内容(ここではゲームとしての進行を指す)でアドベンチャーゲームと
呼称するのは非常に大きな抵抗がある。この作品は物語を発表する場所を
小説やアニメ以外のもの、つまりゲームソフトという形に設定しただけであり
体感する方法をアドベンチャーゲームっぽい形にしました、ということなのか。
……はっきり言ってしまえば、これは
ゲームではないと思う。
私的評価:-