2014年、第四四半(10~12月)期分視聴を終えた作品を逐次レビューしていきます。
私的評価は単体でのもので、○×式の相対評価は後日まとめて行います。
2014.12.24 追加金曜深夜夏色キセキ(再放送)
私的評価:B土曜深夜デンキ街の本屋さん
私的評価:Dレビュー(感想)はネタバレ大爆発のため、別記。

- 感想文のようなもの -夏色キセキ 全12話
私的評価:B【夏休み】【不思議】【友情】
静岡県下田市を舞台に、中学三年の女の子四人組が夏休みに入って……という話。
その中の一人が東京への転校が決まってといきなり波風が立つ中で「オイシサマ」を
めぐる不思議な出来事(これがキセキに繋がるのか)が実にうまく絡み合っていた。
実際は「キセキ」云々よりも、転校により四人で一緒にいられる時間が少なくなる中で
ひとつひとつの思い出を作っていくストーリーと考える。地方の夏らしいイベントには
事欠かず、ハラハラドキドキは少なくてもメリハリは付いているので集中して見られる。
またオイシサマによるキセキ(空を飛ぶとか分身するとか)に関しては納得できそうな
理由付けはないが、彼女たちの間で起こっていたちょっとフシギな出来事と考えれば
あまり気にはならなかった。夏休みがいつまでも続けば良いのに、とはワタシ自身も
8月末になるとよく思っていたものだが、有限だからこそ次のステップに進めるわけで。
終盤、彼女たちもそのことに気づいて自分たちに起こっていた「キセキ」に終止符を
打ったのではないかと思う(同じことを繰り返して飽きたのかもしれないが)。
この手の話になるとワタシの場合は後日談が欲しくなってしまうのだが、この作品は
引越し直前に集まる(オイシサマに最後のお願いをする)ところで終わる。
惜しいことは惜しいのだが、これはこれで良かったとも思う。あくまで「夏休み」だけを
描き、その後のことになると「夏色キセキ」というタイトルにはそぐわないと思えるので。
難点を挙げるなら、終わり方がサッパリしていたからか爽やかな感動のようなものが
すぐに消えてしまったこと。良い意味で引っかかる要素が少なかったのかもしれない。
なおこの作品は再放送なのだが、今期ラインナップの中では一番無難に薦められる
出来だったと思う。いささか季節はずれな感はあったが。
デンキ街の本屋さん 全12話
私的評価:D【バイト店員】【原作:まんが】【日常】【まんが製作】【恋愛】
デンキ街、つまり秋葉原のマンガやゲームを扱うお店のようなものを舞台とした話で、
公式には「書店員さんたちの青春グラフィティ」。話の中心は正社員よりもバイト君。
職場での日常から店員同士の恋愛めいた展開になっていくのだが、自分が見た限り
ほとんどのネタに既視感があった。まんが製作における「修羅場」と呼ばれる状況や、
まんが好きやギャルゲー愛好者の嗜好、そして女子力云々といずれもほかの媒体で
見たものを作中のキャラで再構成しただけに過ぎない。日常でのちょっとした部分を
少し掘り下げてみたり、ありふれた言葉のやり取りに少し変化をつけて楽しもうという
心意気のようなものは、残念ながらあまり感じられなかった。中盤以降は登場人物の
一人の「低い女子力」を突く話が目立ってきて、このために毎回出てくるサブキャラが
最終的に少々ウザく感じてきてしまった。他には不愉快な部分が目立たなかっただけ
とりあえず完走できたという程度で、面白かったかと訊かれると首を傾げるしかない。
放映開始前は一番期待していた作品だったのだが、残念ながら期待外れであった。