雑多になってきたな……

今期アニメ私感(2014.4-3) 

2014年、第四四半(10~12月)期分

2015.1.14 追加
月曜深夜
グリザイアの果実 私的評価:B
火曜深夜
天体のメソッド 私的評価:C

レビュー(感想)はネタバレ大爆発のため、別記。

相方作成バナー(あかポルティ)

- 感想文のようなもの -

グリザイアの果実 全13話 私的評価:B
【特殊学園】【原作:ゲーム】【心傷】【複数ヒロイン】
全寮制で生徒が女子五人だけという学園に転校してきた一人の男子、と
これでもかとばかりに訳アリな背景。五人の女子生徒にはそれぞれ暗い
過去があり、主人公格の男子生徒がそれと向かい合うのが物語の流れ。

原作は18禁ゲームのようで、顔見せと軽い日常で三話分を使い四話からは
ギャルゲーにおけるいわゆる「個別ルート」に入っていく。五人のヒロインを
逐次消化していく流れだからか全体的に駆足で、一人を除いてシナリオの
要点だけを掻い摘んだような展開になってしまっている。勿論それだけでも
物語の大筋を理解することは難しくないものの、やはり登場人物の行動や
内面の動きを裏付ける要素が乏しかった点は否めない。最後の一人だけは
四話分使ったが、それまでの四人で六話分はさすがに無理があったのでは。

ただ、物語自体は鬱展開てんこ盛りながら理解に苦しむものではなかったし、
ご都合主義という要素はチラチラ窺えるものの尋常ならざる過去や出来事を
組み込めていたとは思う。コミカルなシーンも重いストーリー展開を和らげる
清涼剤的な役割は十分果たせていたのではないだろうか。暗い話が好きな
わけではないが、引っ張り方もくどくはなく引き込まれていたのは確か。

個人的に残念なのは、それが12話終了時つまり最終回前までだったこと。

最終回で四話分を使っていた個別ルートが一区切りされるのだが、その後で
一ヵ月後と称して洋上のシーンになり、いきなり現れた新キャラが船とヘリを
爆破、そのままエンドロールが始まり全部流れた後次回予告として断片的な
セリフが羅列される演出の後次回作のタイトルロゴが出て終了となる。

次回作があることに不満なわけではない。今作が次回作へのプロローグ的な
位置づけであることがおかしいなどあるはずがない。
気に入らなかったのは、次回作への引っ張り方があまりに露骨で作品完結の
余韻らしきものにほとんど浸らせてくれなかったことだった。
ただでさえお粗末な立てこもり事件を引き起こされて、随分都合の良い展開の
末に狙撃一発でケリがつきこちらがカタルシスを感じることも少ないまま、次の
敵役らしき人物が登場して好き放題やって終了、エンドロール・次回作案内と
これでは最終回というよりただの中断である。そういう意識で待っていてくれと
制作側は思っているのかもしれないが、タイトルを一部替えて再開するのなら
明確な線引きはすべきで、勿体つけた引っ張りは不愉快なだけではと思うが。

人を描くという点ではよくできていたと思うし、主人公である風見雄二氏自身に
明かされていない過去を含めた謎が多分に残っている以上、次回作が出ても
おかしくない材料は十分に揃っていた。五人のヒロインの「過去を知る」ことが
「グリザイアの果実」のコンセプトのように感じているので、あの洋上のシーンは
蛇足としか思えない。もう少し穏やかな気分で次回作を待たせてほしかった。


天体のメソッド 全13話 私的評価:C
【邂逅】【時間前後】【少女少年】【友情】
乃々香(ののか)が久方ぶりに戻った湖畔の町は空に不思議な円盤が浮いて
いるだけでなく、昔逢った少女・ノエルが数年前の姿のままで待っていて……と
やや掴み難い背景で物語は始まる。中学三年生の乃々香は旧友たちが通う
中学校へと編入するが、四人の旧友のうち柚季(ゆずき)は空の円盤をなぜか
目の敵にしており、汐音(しおね)は「今更何をしに戻ってきたのか」と乃々香に
敵対心剥き出し。この二人のおかげでストーリーには常にギスギスした空気が
纏わり付く。柚季は円盤への敵意がどこかおかしかったことに気づき乃々香と
和解するのだが、汐音はそう簡単にはいかず一度は誤解らしきものが解ける
ものの、今度はノエルの存在と絡む一方的な思い込みから再び断絶状態に。

物語のキーとなっている「円盤」は、幼年期の乃々香たち五人が古い天文台で
呼んだもので、ノエルは乃々香たちの願いを叶えるために現れた円盤の化身の
ような存在と思われる。当時の乃々香たちの願いは五人(乃々香・柚季・汐音・
こはる・奏太)が「ずっと仲良くにっこり」でいること。ところが当時はその直後に
乃々香が家の事情(母の治療)で突如町を離れてしまい音信が途絶えていた。
帰ってきた乃々香は汐音にもう一度理解してもらうために、ノエルはあの頃の
五人の願いを叶えるために奔走(?)するのだが、汐音は何かと理由をつけて
寄せ付けない(しかも一方的な理由で頬を叩くという始末)。一緒に流星群を
見る約束を反故にされたことも乃々香の母の事情(その後亡くなっている)を
知っているなら致し方ないこともわかるはずで、それを何年も根に持ち続けて
あのような態度を続けていたのだとしたら人間としてどうなのよと思っていた。

反故にされていた約束云々については中盤以降氷解するのだが、汐音は再び
乃々香との間に一線を引こうとする。自分が乃々香と仲直りすることでようやく
かつての願いが叶えられる一方で、それによりノエルの存在が失われてしまう
ことに気づいたためと思われる。ノエルが「消える」ことを避ける、という秘めた
狙いは何歩か譲って受け入れるにしても、乃々香に対して再び冷たく当たる、
つまり序盤から続いていたギスギスをまだ続けるのか……と大分ウンザリに。

なぜ他作品と違いいきなり粗筋らしきものを書いたのかというと、この作品が
何を伝えたいのかがほとんど見えてこなかったから。願いというものを通じた
少女たちの交流か、不可思議な存在との邂逅から始まるさまざまな絆なのか。
感動といった要素を演出したいことはなんとなくわかるにしても、支離滅裂な
振る舞いや理不尽な仕打ちから来るギスギスばかりが目立ってしまっていた。
また乃々香についても内面描写に不備があって、母を失ったことから過去の
記憶を封じていたとか言われても唐突過ぎて正直ピンと来なかった。
汐音に散々きつく当たられても諦められなかったのは「きっとわかってくれると
信じていた」というより「納得できなかった」といった方が説明が付くと思う。

終盤、乃々香と汐音の二度目の和解をきっかけに「願い」は叶えられたのか、
ノエルが姿を消したと同時になんと時間が逆行して冒頭の場面に戻る。
つまりノエルと「円盤」が存在しない状況でリスタートとなり、それらの存在が
最初からなかったことのようにされているのが受け入れられない乃々香は
改めてノエルと再会すべく奔走することになる。

……この時点で、この作品は「惹き付けたいポイント」が複数用意されており、
その上でそこに繋がる筋書きを作っているように思えてきてしまった。
柚季や汐音(二回)との和解、そしてノエルとの別離・再会(最終話)が焦点で、
他はそれまでのプロセスというか経緯というか。その手法自体がおかしいとは
思わないが、目的達成までの紆余曲折めいたものが一方的かつ共感できない
ものなので、反発の方が先行して感動どころではなくなるのではないだろうか。

見せたいイベントに力が入っていても、そのシーンに至るプロセスがダメでは
イベントの魅力も半減すると思う。ギスギスが悪いのではなく、ギスギス和解を
繰り返すだけの安直な進め方、そのギスギスを生み出していた理由が稚拙で
身勝手なものばかりなのがどうにも受け入れ難かった。終盤のリスタートから
一人ノエルを探す乃々香の前に突如現れて励ましたのが汐音だったのだが、
これまでの所業を鑑みるとどうにも心強いとは言い切れないものがあった。

個人的に良かったと思うのは最後まで自然かつ無邪気に動いていたノエルと、
テーマソング。特に「星屑のインターリュード」が流れるエンディングの冒頭は
思わず釘付けになったほどで、ひまわり畑の中を進むノエル(?)とその後で
一人走り出す幼年期の乃々香の姿は実に曲調に合っていた。演出と音楽は
素晴らしいものがあったが、肝心のシナリオが台無しにしてしまった感がある。
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プロフィール

迷品短槍

Author:迷品短槍
(めいひん たんそう)

個人小説サイト
迷品collection」の出張版。

ゲーム・アニメネタ中心。
記事数がそこそこあるのは
ネトゲぶろぐの名残です。
(旧HN:がんまれい)

【Diablo Ⅲ】
Reaper of Soulsから
始めた新参者。PS3版にて
もそもそ遊んでいます。

【Wizardry】
AppleⅡ版、PC88版を経て
Family Computerからの
和製Wizを重んじる守旧派。
Wizardry歴は32年目。

【Elminage】
PS2版#1からスタート。
最近えらい遅れ馳せながら、
Gothicの3DS版開始。

Myメインは魔族混血君主。
聖なる鎧が装備不可でも
ライフスティーラーと
ダーククリスタルで
イヴァグ尖塔を踏破。

【DragonQuest】
プレイ暦は#1~#9まで。
ただし#7と#8は未クリア。
派生作品はわかりません。

【Anime】
恋愛・日常ものが好きです。
CSないっす。
[年別私的Best]
2012:夏雪ランデブー
2013:ゆゆ式
2014:未確認で進行形
2015:四月は君の嘘
2016:プリンス・オブ・
 ストライド オルタナティブ
2017:月がきれい
2018:ポプテピピック(暫定)

【Trickstar】
2014年サービス終了。
スマートフォン版はスルー。

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